「えっ!?のどちんこ(口蓋垂)を触ってもオエッとならない…?」
当院で顎顔面矯正治療を終えた患者さんからの、言葉です。
はじめまして。
私は、兵庫県高砂市の 村上歯科医院副院長の藤原千尋です。
15年間子どもの矯正治療である小児矯正(顎顔面矯正)治療を熱心に取り組んできた歯科医師です。
7歳前後のお子さんのママから、こんなご相談をよく受けます。
「いびきがある」
「歯医者で型取りが苦手」
「すぐ、オエッとなる」
お子さんのお口の現状
上あごが狭いお子さんは、
- 舌の置き場がない
- 舌が下がる
- お口ぽかんになりやすい
- 鼻呼吸しづらい
という状態になりやすいです。
本来、舌は上あごにピタッとついているのが自然ですが、上あごが狭いと舌が後方に落ち込みやすくなります。
すると、のどの奥(軟口蓋や口蓋垂)に舌が近づき、体が「異物が来た!」と防御反応を起こしやすくなります。
これが、嘔吐反射が強いお子さんのメカニズムです。


顎顔面矯正で変わるのは“歯並びだけ”ではありません
顎顔面矯正で行っていることは、
- 上あごを成長方向へ広げる
- 鼻呼吸しやすくする
- 舌が上あごにピタッとつくように広くて浅い上顎の形態(口蓋)をつくること
です。
不思議なことに、顎顔面矯正治療が進んでいくと、
「型取りで、オエッとしなくなった!」
「歯ブラシで、えずかなくなった!」
「のどを触っても、平気になった!」
という変化が出るお子さんが多くいらっしゃいます。
顎顔面矯正治療は、歯並びを主訴に開始しますが、実は歯並びだけにアプローチする治療ではないのです。
嘔吐反射が減るのはなぜ?理由を紐解きます
理由は、単に慣れただけではありません。
① 舌の位置が変わる
上あごが正常な大きさに戻ると、上あごの天井(口蓋)が浅く広くなるため、舌が上あごにピタッとあがりやすくなります。
すると、舌が後ろへ落ち込みにくくなることが、嘔吐反射が減るきっかけになるのです。
② 鼻呼吸しやすくなる
鼻腔容積が顎顔面矯正治療で大きくなるため、鼻で呼吸できるようになります。
すると、以下の症状が落ち着くことがあります。
- のどの乾燥
- 慢性的な炎症
- 防御反応の過敏さ
このことが嘔吐反射が減る理由の一つです。
③ 体が呼吸の苦しさを感じにくくなる
呼吸が浅い子、寝ている時にいびきをかく子は、体が常に「窒息しないように!」と警戒モードになっていることがあります。
顎顔面矯正で気道が広がると、脳や神経が安心し、過敏だった反射が落ち着くことがあります。
歯並びは「歯だけ」の問題ではありません
7歳頃は、
- 顎の成長
- 呼吸
- 舌の使い方
- 飲み込み
- 姿勢
が大きく変わる時期です。
歯並びだけを見ていると、本当の原因を見逃してしまうことがあります。
「なんとなく気になる」そのママの感覚は、実はとても大切!
お子さんの未来のお口は、0歳~10歳までの上あごの成長時期に大きく変わります。
気になることがあれば、いつでもご相談くださいね。
兵庫県高砂市村上歯科医院 藤原千尋

