おはようございます。
兵庫県高砂市の歯医者、村上歯科医院 副院長の藤原千尋です。

最近、腸活という言葉をTVや雑誌でよくみかけます。
お口と腸は1本の消化管で繋がっているので、腸活と口活は切ってもきれない関係なんですよ。
どちらかが乱れると、もう一方に影響が出ます。
今日は4つの視点から、お話ししたいと思います。
1⃣菌のつながり
お口の中には700種以上の細菌が住んでおり、腸には1000種以上の細菌がいます。
これらは、唾液や食事を通じて、常に行き来しているんです。
口と腸の間には、酸性度の強い胃が介していますが、酸に強い菌が存在しており、食事中や食直後は胃の㏗が上がり酸性度が下がるため、特に細菌が行き来しやすいと考えられています。
特に歯周病菌である、ポルフィロモナス・ジンジバリスが腸まで届くと、腸内で炎症を起こし、リーキーガット(腸漏れ)を悪化させます。
リーキーガットとは、腸の壁が傷ついて、本来通してはいけないものが体内に漏れ出すこと。
リーキーガットが、アレルギーやうつ、慢性疲労、歯周病の悪化、口内炎に影響していることが指摘されています。
2⃣免疫とのつながり
免疫細胞の約70%は腸に存在しています。
腸が健康ですと、免疫バランスが整い、お口の歯ぐきの炎症(歯周病)が起きにくくなったり、口内炎が出来にくくなります。
3⃣栄養のつながり
腸が健康でないと、ビタミンやミネラルの吸収が落ち、歯ぐきや骨の修復力が落ちます。
特に、鉄欠乏やビタミンB群不足は、舌炎、口角炎、口内炎の原因になります。
4⃣舌とのつながり
舌の色や苔、形で、腸のコンディションを測れることがあります。
白っぽい舌:腸の冷えや消化不良
黄色っぽい舌:腸内での炎症
舌の縁がギザギザ:胃腸の働きが弱っている などです。
お口と腸の関係を、感じてもらえましたでしょうか。
歯科から提唱できることは、
良く噛むこと
毎日の歯の清掃、歯と歯の間の清掃をすること
舌を観察すること
発酵食品を摂ること(納豆、味噌、キムチなど)
鉄、亜鉛、ビタミンB群を意識して食事すること
です。
今日から出来ることから始めてみませんか?
歯にも良いことは、腸にもいいことです♪ 口活、腸活♪
