おはようございます。兵庫県高砂市の歯医者、村上歯科医院 副院長の藤原千尋です。
先日、新大阪にて赤ちゃん歯科の勉強会に参加してきました。
大阪市豊中市ご開業の赤ちゃん歯科のパイオニア 西川岳儀先生が主催された勉強会で、この度は食べて飲み込む、いわゆる摂食嚥下がご専門の綾野理加先生のご講演を拝聴いたしました。すごく素敵な先生で、私は虜になりました。
ご講演の中で特に印象的だったのが….
〇食べるという事は、常に窒息のリスクがあること
〇食べ物を口に入れるときは、まず唇や前歯、上あごの口蓋ヒダがセンサーの働きをしていること
〇そのセンサーが食べ物の硬さや形状を脳に伝えることで、脳が今まで経験した情報をもとに咬んだり飲み込んだりする一連の動作が始まること
〇食道の入り口は括約筋によって普段は閉じているために、唇、前歯、口蓋ヒダを使わないと、正常な咬んだり飲み込んだりすることが出来ずに、開いている気管へと食べ物が落ちてしまうリスクが上がること
〇医学的な病気や精神的な要因、環境や機能の問題がないのに、口からものを食べたいと思わないお子さんがいらっしゃるということ
(乳幼児食行動機能障害と言われています)
我々歯科医師としても是非知っておきたい情報が多く、学術的に学べた大変有意義な時間となりました。ありがとうございました。
普段の診療では、「食べられない時期がある」「丸飲みして咬まない」など食事に関する相談を受けることが多いです。
「食べられない時期がある」お子さんには、食べる機能が正しく段階を踏んでいるのか一緒に診ていくことが大事ですし、正しい段階を踏めるようにサポートできます。そもそも、食べたり食べなかったりする時期を繰り返すお子さんがいらっしゃることをお伝えするのも、重要に感じました。
「丸飲みして咬まない」お子さんは、大きなスプーンで奥に食べ物を入れる傾向があります。そのような場合には、平らな小さなスプーンに食べ物を乗せて、下唇にスプーンを当て、上唇を使って食べ物を口に入れる動作や、前歯で意識して咬むようにするだけで、センサーが感知し、脳が学習します。食事中ずっと意識するのが難しくても、食事の食べ始めの一口意識するだけでも、変わることもあるのです。
そして、何より重要なのは、家族で楽しくお食事すること!
お子さんの食行動に悩みがある方も、ない方も、親御さんが食事を楽しむことや、食事中の会話を楽しむことで、楽しい経験を積み重ねていかれてほしいと切に願っています。
村上歯科医院では、赤ちゃん~成人になるまでの方の食事に関するお悩みにもお応えできるよう、日に勉強をしています。
ご相談ごとがございましたら、メールやinstagram<@murakami_dc_takasago>DMにてご連絡ください。
副院長の診療ご予約の上、対面でのご相談も承ります。